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制作コラム

製作費について(ハード費その3・セット代):制作コラム

 今回は"セット代"についてお話しします。「セット」とは、「アセンブリ、ピッキング、組立」のことを差します。突然ですが、フロアディスプレイ、カウンターディスプレイ、ハンガーディスプレイのような「立体販促物」は、どうやって作られているかご存知ですか?
すべて、「人が作って」います。ご存知の方は「なにを当たり前のことを」と思われるでしょうが、たまに「え?機械で組立ててるんじゃないの?」と言われることがありますので、あえて強調させていただきました。
 パッケージの貼り加工、リーフレットの折り加工などは、ロットが多く形がほぼ決まっているので機械で行うことも多いようですが、毎回完全オリジナルの形で、なおかつロットの少ないフロアディスプレイ、カウンターディスプレイ、ハンガーディスプレイの制作は、すべて人の手作りで組立が行われています。
 かくいう私も、一時期爆発的に流行った食玩ノベルティの彩色はなぜか「機械でやってるんでしょ?」と思い込んでました。ロットが多い上、あまりにクオリティが高いものが多かったので、オマケでつけるノベルティを人が作っているとは思えなかったのです。
しかし実際は、ひとつひとつ、すべて人が色を塗っていたのです。分業化・効率化のノウハウは想像を絶するものがあると思いますが、そうは言っても人件費がかかります。多くのノベルティ制作は中国で行われることも後々知りました。
 しかし、フロアディスプレイのように大きく、ロットが少ないものを中国で組立てようと思うと、輸送費だけで予算を超えてしまいます。また、紙製什器は結果的にスケジュールが押してしまうことが多く(金型などに比べ調整できてしまうため)、外国に発注していると確実に納期が破綻します。

 ですので、フロアディスプレイなどの立体物の制作においては、「いかに組立を簡易化するか」ということが非常に重要となります。コスト感でいうと、例えばフロアディスプレイを500台制作する場合、印刷加工と組立代はだいたい1:1の割合になります。印刷費が100万円だとすると、組立代も100万円ぐらいかかります。
 いくら印刷を安く抑えても、組立が複雑になってしまうと、予算にまったくはまらなくなってしまうことも少なくありません。また、意外とバカにならないのが両面テープやポリ袋などの材料費です。印刷を安くするために面付けを行うと、必然的にパーツが増えてしまうことが多くなります。一枚の大きな紙を印刷するより、分割してコンパクトに収めた方が台数が減り、印刷代が下がるからです。
 しかし、パーツが増えるということは、その分、部品同士の接合作業が増えるということになります。一枚でつながっていれば折り曲げるだけでよかったものを、二つに分割してしまうと、その二つをつなげるために両面テープが必要になります。テープ代もさることながら、「両面テープを適切な長さにカットして貼る」という手作業が、意外とコストに跳ね返って来てしまいます。たとえば両面テープの貼り作業が1カ所あたり20円で、分割したことで貼り作業が4カ所必要になった場合、単価で80円増えてしまいます。1000個ディスプレイを制作する場合、それだけで+8万円のコスト増になります。このように、印刷代を抑えたつもりが逆にコストアップしてしまうこともあり得ますので、組立効率を考慮した構造にする必要があります。
 どうしてもパーツが分割されてしまう場合、それほど負荷がかかる場所でなければ両面テープ貼りではなく、差し込みパーツにすることでコストアップを抑えられます。しかしこれは、もう抜き終わっているパーツに対してはあとから加工できません。「設計」という一番はじめの段階から、組立て効率を意識した構造にしなければならないのです。

設計の重要性については以前にも述べさせていただきましたが、印刷代もさることながら、組立代も設計にかかっています。コスト、効率、組立てやすさを設計段階から意識しながら制作することで、納期的にも、コスト的にもスムーズに進行することが可能となります。

製作費について(ハード費その2・印刷代):制作コラム

 ディスプレイの印刷代についての話です。化粧品什器製作の際には、平もののチラシやパンフレット、ポスターに比べて、印刷サイズがかなり大きいです。ハンガーやカウンター什器は組立ててしまうとコンパクトになりますが、印刷は組立てる前に行うものです。折り鶴をほどいて行くと一枚の正方形の紙になるように、ディスプレイも平たく大きな紙を折り曲げて、接着してできています。
 この際、気をつけなければならないのは「紙の大きさ」と「印刷機の大きさ」です。化粧品什器制作では強度が必要なため、「板紙」という種類の厚紙が使用されます。多くの板紙は、下記の2種類の用紙サイズが用意されています。
1)K全判:940mm×640mm
2)L全判:1100mm×800mm
紙の種類によっては、菊全(939mm×636mm)もしくは四六全(1091mm×788mm)しかない場合もありますのでご注意ください。
印刷機も紙の大きさで用意されており、K全よりもL全の方が印刷代が高くなります。余談ですが、L全判機は通常のSPツールでは使用しないため、機械を持っていない印刷会社も多くあります。その場合は印刷会社自体も外部発注を行いますので、直接頼むより高くなります。L全のサイズを印刷する場合は、「そちらで機械をお持ちですか?」と確認した方がいいかもしれません。

 印刷代=枚数と認識している方が多くいらっしゃいますが、化粧品什器制作は通常の印刷に比べて極端に印刷数が少ないのがほとんどです。チラシやパンフレットなどは数万、数十万が当たり前ですが、化粧品什器は少ないと100以下、多くても5,000台を超えることは稀です。

 この場合、金額に多く関わってくるのは「使用する機械の台数」です。
極端な話ですが、100枚印刷するのと500枚印刷するのでは、最低ロット過ぎて総額はほとんど変わりません。しかし、K全1台で1,000枚印刷するのと、L全2台で100枚ずつ印刷するのでは、後者の方が倍以上の印刷代となります。
枚数が少なすぎて「枚数でのカウント」よりも、「機械占有の固定費」がほとんどになってしまうからです。

 とにかくコストを抑えたいときには、印刷サイズをなるべく小さくすることです。しかし、このことを知っている(当然印刷会社は知ってますが)デザイナー、広告営業は意外と少ないです。デザインを面付けしてみると、どうしても後少しでK全に入らない。POPパーツがはみ出してしまう。
 そんなとき、「このPOPパーツは別パーツではなく、カットアウトでいいか」とデザイナーに聞くと「どちらでもいい」と言われることが多くあります。彼らにとってはどうでも良い、小さいことかもしれませんが、それだけで数十万円のコストダウンにつながることも少なくありません。
多少ネタバレになってしまいますが、「デザインを少し変更してでも、サイズを小さくする」ことが、大幅なコストダウンにつながることもあるということ、覚えておいて損はないです。
 そして当たり前ですが、印刷会社からはその提案はほとんどありません。自ら売上を下げてしまいますから。
もし取引のある印刷会社の営業マンからその提案があったなら、顧客志向が非常に強い営業マンと言えます。

私ですか?私はそんなことをクライアントには聞きませんよ。

最小の無人店舗:制作コラム

 忙しく制作に追われてしまうと、ふと「何を作っているんだろう?」と迷ってしまう事がまれにあります。小売の店員さんから、「邪魔だったからテスターだけ取り出して捨てた」「バックヤードに入れっぱなしでそのまま廃棄された」なんてお話を聞くとなおさらです。私たちはゴミを作っているんだろうか?見方によってはそうかもしれません。
 では、ディスプレイなどなくてもいいのかというと、やはり必要だから存在するのです。メーカーさんとお話ししていると、「卸からは販促物を強く求められる」「イメージでも店頭展開がないと、商談ができない」というお声を多く聞きます。特にニーズが強いのは、ドラッグストア、GMS、バラエティショップなどのセルフ売場です。極端な話、商品の前にセールスマンがいれば、POPやディスプレイなど必要ありません。実演販売などがそれに当たります。しかし現実は、膨大な販路に対して売り子を派遣する事はコスト的に厳しく、商品を置くだけで生活者に選んでもらわなければなりません。
しかも、一般販路の棚にはいろいろなメーカーの商品が所狭しと並べられています。さしずめ、棚自体がお祭りの屋台、ショッピングモール状態です。そんな棚において、隣のお店よりも良いものを売っているように見せなければ、商品を手に取ってもらうことすらかないません。

 売場の棚=ショッピングモールと考えると、私たちが作っているものは、「最も小さな無人店舗 」と言えます。購買を最終的に決定するのは値段やプロダクト、性能かもしれませんが、まず通りがかる生活者に対して、ブランド感や世界観をファサードで表現しながら、「ここにこんな商品ありますよ、どうぞどうぞお寄りください、お代は見てのお帰り」と無言で訴えている極小の店舗。

 そんなものを、私たちは作っています。

製作費について(ハード費その1・校正):制作コラム

前回に引き続き、ディスプレイの製作費についてお話しします。今回は「ハード費用」について。一度にまとめると長くなるため、段階ごとに区切っていきます。

■校正代
化粧品ディスプレイの制作において、必ず必要なのが「校正」です。文字の確認もさることながら、「タレント・モデルの顔色」「商品の色」「色玉の色」「モデル使用色の色」の調整が、非常にシビアだからです。プリントアウトやPDFの確認で終わらせてしまい、本番の印刷が仕上がってみたら全く色が違ったなんてことは少なくありません。特に化粧品は、販促物の色次第で店消が左右される事もありますので、重大です。
スケジュールが逼迫していない限り、校正は「本紙(本番と同じ紙質・厚さ)」「本加工(ニス・PP・プレスコートなどの表面加工)」の条件で、なおかつ2回は出力する事を勧めています。化粧品関連で、1度で色がバッチリ来る事はほとんどないからです。 できる限り本番に近い状態で確認しないと意味がありませんから、紙質・表面加工は必ず本番と同じ条件で行うことが必須です。紙の種類によってそもそも「白さ」に差があり(白自体が青っぽかったり、気味を帯びていたり)、加工のありなしでも相当色味が変わります。一般的には、PPをかけると5%ほど赤みが濃くなると言われています。
しかし、私たちも常にいろいろな紙を常備している訳ではありませんので、紙の手配、加工の手配に多少時間がかかります。「今日入稿したら明日出ますよね?」と言われる事が多くありますが、それはコート紙などの洋紙でチラシ印刷などの場合です。板紙の場合、工程が多く、紙も大きいので層簡単には行きません。
ディスプレイ用の板紙の場合、まず紙の手配に1日、校正刷りに1日、表面加工に1日見ていただけると助かります。。。。

 また、前述の通り、化粧品において一発OKはほとんどないので、色味の修正が必要になります。データそのままでNGということなので、元のデータの色味を加工しなければならず、実はこの技術も非常に重要なのです。印刷の出力機の性能というより、「データの加工技術」が化粧品ディスプレイの仕上がりを支えています。なかなか注目されませんが、データの加工技術が低い製版所に任せてしまうと、何回出しても色味が直りません。化粧品に慣れている製版所の選別が、隠れた必須条件でもあります。

最後に。
「なんで校正と同じ色が本番で出ないの?何のための校正?」
というご指摘を受ける事があります。おっしゃることは非常によくわかりますが、データは同じでも使用しているインク、出力機、印刷方法が平台校正機とオフセット印刷機では異なるため、どうしても少しのずれは生じてしまいます。この差を埋めるためには、「本機校正」というものも存在します。校正機ではなく、本番と同じ印刷機で数枚刷ってみるという手法です。しかし、印刷機を本番と同じ条件で稼働させますので、時間・コストにおいて校正機を遥かに上回ってしまうため、現実的ではありません。事実、私も選択肢としてはありますが、実際に本機校正が必要に迫られた事は一度もありません。
ですから、校正機出力でOKをいただいたものに極力近づけるため、弊社では担当営業による印刷立ち会いを基本条件にしております。校正出力と、本機印刷の差を少しでも縮めるため、営業が立ち会って最後の印刷調整をシビアに行っています。
極力ご要望の色味に近づける努力は絶えず行っておりますので、仕上がりの色味に関しては、少し温かい目でご判断いただけると大変光栄でございます...

製作費について(ソフト費):制作コラム

「んで、結局いくらなの?」
よくお客様から言われるフレーズです。紙製ディスプレイ什器は、他の印刷物よりも工程が多く、金額構成がとても複雑です。なるべく早く、正確な金額をお伝えしたいのですが、形が決まらなかったり、納品方法が決まらなかったりするとなかなか決め打ちできません。
では、具体的にどんな項目があるのか。今回は、意外と軽視されがちな「ソフト費」についてご説明します。

■デザイン費
まずはデザインにかかる費用です。ディスプレイのデザインは、ポスターのように平面だけではなく、形状も含めて立体的に考えなければならないため、高度なデザインスキルが必要です。二次元ではなく三次元でデザインをとらえ、どこから見ても成立するデザイン力が求められますので、どちらかというとプロダクトデザインに近いと思います。しかし、マス広告のデザイン費と比べるとかなり割安な金額設定がなされているのが実情です。一般的には、10万円〜50万円程度が相場のようです。

■設計費
 化粧品ディスプレイを制作する際、意外と知られていませんが、最も重要と言っても過言ではないのがこの設計です。まず、私が知る限り、化粧品ディスプレイのデザインと設計を、完全にひとりでこなせるスキルのある方はいません。弊社のように構造に詳しいデザイナーもいますが、フィニッシュの図面作成まではデザイナーひとりではできません。ですから、デザイナーのイメージをいかに具現化させるか、というところが設計の最初のポイントですが、デザインのイメージをそのまま立体にできる設計士は、意外と多くいない。「デザインそのままの形になってる」というだけで、当たり前のようですが、実はすごいことなのです。
また、量産する際、印刷の機械を何台使用するかでコストが大きく変わりますが、印刷台数を決定するのは、すべて設計次第です。同じ形のディスプレイを設計しても、図面は10人10色です。印刷台数の効率化を考慮しながら設計できるスキルも、非常に重要です。
最後に、「組立」です。ディスプレイの多くは組立てて納品するタイプですので、組立の工程は欠かせません。組立てるのは人です。機械ではありません。組立が難しければ難しいほど、人員と時間が必要になり、組立代が膨大な金額になってしまうことが少なくありません。
「途中で構造が変わり、納期の問題もあり最後の最後で組立代が跳ね上がって予算を超えてしまった!」よくあるトラブルです。この組立の難易度を決めるのも、設計です。前述の通り、設計士によって難易度が左右されます。「組立てやすさ」まで考えて図面を起こせるのが、本当に良い設計です。ただし、あまり簡易にしすぎると、「商品を乗せたら壊れた」などという大事故につながってしまうため、簡易性と強度をバランスよく考慮する必要があります。
このように、設計とひとくちに言っても、「デザイン再現度」「印刷台数」「組立てやすさ」「強度」の4要素を満たさなければならず、非常に高度なスキルが求められます。個人的にはデザインと同じか、ものによってはそれ以上の報酬が必要だと思います。
しかし、「設計費」という項目がまだまだ認知されておらず、対価をそのまま請求できないため、印刷費の中に含めてしまうことを余儀なくされているのが、現状でもあります。
ディスプレイ業界において、デザイナー、設計の認知度、フィーの向上は大きな課題です。
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